教  育  の  断  絶

H15.10.30

日本は平和な生活を手に入れる事が出来ました。
戦後の廃墟から今日を築いたのは、太古から日本の歴史を綴ってきた先人と敗戦後必死の努力をした先輩の御陰です。さて今後も続くでしょうか?

 先のおとなの庇護の下で、危機感、緊迫感が希薄な自分の生活に成ってないでしょうか?日本人の人間性、哲学、倫理観、地理的環境に即した生活慣習、社会規範そして、先人が体得した知恵、年を経て体得した知恵・・・、そうした蓄積を持って、人づくりの常識、人間の理解(心、感性、感情、動物の自然体〔家族、集団、地球環境〕)等を日本の次代を担う日本人として継承されているのでしょうか?
 人として平和で快適な生活をする為には、やはり必死の努力が必要です。出来上った安穏の基に当然として何も考えない『おとな』が多くなければ、明日が心配です。
人々の生活の術が卓越せずして、豊かさは手に入れにくく、国の運営(外交、内政)の術が卓越せずして、平和は維持しにくいのではないでしょうか?
 継承する機会、教育する機会を充実する事は必要です。しかし先ずは、学ぶ人に学ぶ意欲が必要です。すなわち、危機感、緊迫感をして心配し、努力し、生活力に自信を持って自ら平穏を創り、又、次代へと綴らねばとの思いを持って、勉強したい意欲が必要です。
 出来上った平穏の基に、知らぬうちに、親は子供を愛玩人にしてないか?・・・
 経営者は会社を集金機、社員をその部品にしてないか?・・・
 学校を金儲けの機械にして子供の大志の芽をダメにしてないか?・・・
 政治家は豊富な資金(税金、国民の財産)の基に国内では利権争い、国外では政治ごっこで気取っているのでは?・・・
 マスコミは興味本位や拝金主義を煽り、広報を武器に集金マシンに成っているのでは?・・・
 社会全般がお金を基準にしか考えられなくなってしまっているのでは?・・・


実生活より大事な事があるのでしょうか?
家族が助け合い努力し成長し平穏安定する事。
生活に必要とされる会社が皆に支えられ安定継続する事。
学校は子供が大志を抱き学習意欲と指導の熱気に満ち、次代を担う希望の殿堂と羨望される事。
政治家は「国民の為の国」をゆだねられて、国民の先達として尊敬され、誇りを持って税金を納められる政策を実施している事。
マスコミは人間に一方的影響を及ぼす事を自覚し、人間的、哲学的、社会的に本当の良心を探求し、模索し、選別して啓蒙する努力の結果を以て、広報する事。


 根本から考え直し、再構築を急がなければ(急いでも一世代約30年)、波瀾はあったが大局的には大変平穏な日本の生活(実力本位で自活の努力をしていた)が断絶するのではと、心配です。

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